前回、音程には長・短があることをお話ししました。このことがわかると音階(おんかい)のことがわかるようになります。また音階の雰囲気を感じ取れるようになると調性(ちょうせい)を理解することができます。今回はそのお話しです。
オクターブの中から2音以上を取り出し音高順に並べたものを音階といいます。例えば、皆さんにもきっと馴染み深いドレミファソラシドはオクターブのうちから7音を取り出したものですね。基本的にはこのオクターブから7音取り出された音階を今後は扱うことになるでしょう。

さて、音程関係を思い出してください。ドレミファソラシドのそれぞれ2度関係を「全音・半音」もしくは「長・短」で見てみると、以下のようになります。

この「全・全・半・全・全・全・半」「長・長・短・長・長・長・短」の並びは長音階(ちょうおんかい)英語ですと、Major Scale (メジャースケール/メイジャースケール)とよばれます。
これまでは、ドから音階を考えていましたね。試しにソの音を軸に考えてみましょう。

この並びですと、「全・全・半・全・全・全・全」となり、最後の2度関係が、ドを中心に考えたときと異なってしまいます。そこで、最後のファを半音上げてみましょう。

すると「全・全・半・全・全・全・半」になりましたね。もう少し練習しましょう。次はEです。

そのままですと、「半・全・全・全・半・全・全」になりますので、これを前述と同じようにするには

ファ・ソ・ド・レを半音上げればいいですね。半音下げることも学びましょう。ファを基準に考えてみてください。

こうなりますね。
この長音階を使った音楽は「長調(ちょうちょう)」と呼ばれます。また基準となる音をもとに、例えばドから長音階が作られた長調の場合「ハ長調」、英語ですと “C Major Key” とよばれます。ソですと ” G Major Key” 「ト長調」になります。
最後にクイズです。指定された長調から考えられる長音階(Fmajor といわれたら、ファから並べていく)をつくること、また示されている長音階から調を特定してください。
・D major からつくられる長音階
・Bb major からつくられる長音階
・A major からつくられる長音階
・Eb major からつくられる長音階

一問目だけ、特別に答えを載せます。

次回は、また音程に関するお話をします。